名護方向


 首里方向



 泊大橋(曙側から撮影)

「ちゅらさん」ここが変!

 NHKの朝の連続テレビドラマ「ちゅらさん」を見て いて、「これって変!」と思った部分がある。 さっそく追跡を始めよう。

 変その1。那覇市にある泊大橋の上で、 ゴリが自宅に向かって手を合わせ頭を下げるような シーンがあった。ドラマの設定では、 自宅は首里にあることになっている。でも、 番組を見た限りでは、ゴリは名護方向に向かって 頭を下げていたように見えた。
 泊大橋から撮った写真を並べてみる。
 ゴリが頭を下げた方向には海が見える。名護方向である。 一方の首里方向はビルとわずかな緑が見える。 方角が違うとしか言いようがない。 70度くらいズレているのではないか。
 なぜ、こうなったのか。 推測その1は「ゴリ扮する役柄のいい加減さを表現するため、 わざわざ方向をでたらめにした」。推測その2は 「海を背景にしたかったので、仕方なく方角を無視した」。答えは???

 変その2。首里の家に集金にやってきた 印刷屋に対して、田中好子は「ぱぱいやチャンプルー」で もてなしながら、この料理の説明をした。 ドラマの設定では、田中好子も印刷屋も沖縄の人間だ。 なんで沖縄の人間に「ぱぱいやチャンプルー」の説明をする?
 豆腐チャンプルーなどに比べると、 ぱぱいやチャンプルーは沖縄でそれほどメジャーではない。 でも、分かるってば普通は。
 全国放送だから沖縄県外の視聴者が理解できるように 配慮したのかもしれない。しかし、このあと 国仲涼子のせりふに出てきた「イラブー」には 説明が全くなかった。本土の人間に理解してもらうためには 「イラブー」こそ説明が必要だったかも。

 沖縄の若者の間ではそれほど 話題になっていないようだが、 東京の出版社に勤める23歳の女性編集者は毎日見て 「沖縄に行きたい」という気持ちを抑えられなくなっているし、 神奈川県内の37歳の主婦は「毎日見ている。沖縄っていいねぇ」と うっとりしていたりする。沖縄のPRに一役も二役も 買っているのは事実だ。今年の夏、沖縄への観光客が増えるといいね。 だから、ちょっとくらい変でもいい。ちょっとくらいの変なら、 本土の人間は気づかないけれど、沖縄の人間は気づく。 それが実はちょっとだけ嬉しかったりする。
 これって変?





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