南風原町に来たウルトラマンティガ

 これが遊園地やウルトラマンショーの会場なら びっくりしなかったと思う。だって、南風原町役場の前に ウルトラマンティガがいるんだぞ。あまりのミスマッチに、 びっくりするなって言われてもびっくりするって。ちょうど ディズニーランドに「ゲゲゲの鬼太郎」がいるようなもんだ。 正義の味方とはいえ、ディズニーランドに妖怪がいたら、 「ゲゲゲッ」と驚くでしょ。それと同じ。

 ウルトラ兄弟でこのように役場に派遣された人(正確には「人」では ないよね。「ウルトラマン類」とでも言うのかな?)は ほとんどいないでしょ。役場はお堅いところだから、 ウルトラ兄弟を呼ぶなんてこと、普通は考えられない。ところが なぜか同役場の前にやってきた。

 その理由を同役場の経済振興課に聞いてみた。「4月に那覇の新都心で ウルトラマンフェスティバルがあり、ティガが来ていたんです。 で、『(南風原町に)寄ろうか』ということになったんです」

 同町の自慢の1つに、「ウルトラマンなどの脚本家・金城哲夫の出身地」 がある。そのよしみで飛んできたのだった。「金城哲夫ならウルトラマンが 来るべきだろ?」とは言うまい(でも、書いちゃった。ごめんね)。

 忙しいのに足を運んでくれたティガと円谷プロに 感謝しないとね。実際、全長4.5mもあるティガと一緒に写真を撮る 親子連れがたくさんいたから、みんなはきっと感謝しているはず。

 ティガは南風原町を見守り続けてくれるんですか? という問いに、 経済振興課は「いえ、次の任務があるので、5月6日までです」と粋な答え。
それに、南風原町は事件も事故も少ないから、いつまでもこんなところにいたら 腕が落ちる一方だろうしね。
 「シュワッチ!」とティガが飛び立っても、 南風原町は平和な町だから、きっと大丈夫! あの金城哲夫さんも 天国で頷いているに違いないって。






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