「珈志の木」は球陽高校のお隣。バス停の目の前にある


店内では珈琲カップや新鮮な珈琲豆も販売している


ゆったり過ごせるテーブル席



住所:沖縄市南桃原1-9-13
地図
電話:098-932-9900
営業時間:午前9時〜午後9時
定休日:日曜・年末年始
駐車場:なし



珈琲通が絶賛する喫茶店「珈志の木」

 「珈志の木」と書いて「かしのき」と読む。 店長の久志安弘(くし・やすひろ)さんの名前から一字をとって 店名が付けられている。同時に珈琲(道)を志すという 気持ちも込められている。

 このお店を推薦してくれたのは、 珈琲通のある人物だ。「沖縄で最もおいしい喫茶店」という 絶賛ぶりだった。期待を胸に店の扉を開くと、 香ばしい珈琲の香りに包まれた。 自身も珈琲好きだという久志さんだが、お店を オープンさせて14年、お客さんに出す珈琲のティスティングの ために飲むことが多くなり、落ち着いてゆっくり味わうことが 少なくなったという。毎日口にする珈琲だ が、「常に新しい発見があり、新鮮ですよ」とのこと。

 カウンター席に座ると、目の前の壁にさまざまな 種類の珈琲カップが並んでいることに気づいた。 珈琲専門店だけあって、メニューに記されている 珈琲の種類は実に豊富だ。 珈琲の種類によって注ぐカップが決まっている のかな? 「いいえ、別に決まっているわけではないですよ。 お客さんのイメージで、こちらがカップを選んだりする時も ありますから」なんておっしゃる。というわけで、 私も私のイメージのカップを選んでもらい、 「珈志の木ブレンド」を注いでもらうことにした。

 この珈琲はお店の一番の人気メニューだ。 ここの珈琲はどれも自家焙煎で新鮮だ。 中でも、「珈志の木ブレンド」は時間も手間も かかっている。それでいて、一番のお手ごろ価格である。 そんな話を、珈琲を注ぐ久志さんからうかがっていたら、 やがて、私のテーブルにグリーンを基調にした柔らかな 色合いの珈琲カップが登場した。 素敵な珈琲カップに思わず満足。 そして、次に何ともいえない香りに満足。 一口味わい、そのコクにまたしても満足。 さすがに珈琲通ご推薦のお店だけあるなぁと、 ふかぁく納得しながら味わった。

 お店のお客さんは8割方を女性が占める。 ゆったりと過ごす方がほとんどだ。球陽高校の 隣にあるお店だが、高校生が訪れることはほとんどない。 高校時代は店の前を素通りしていたが、 大学生または社会人になって「初めて訪れる」という 卒業生もいる。そういう卒業生にとっては、 きっと憧れの大人の空間だったに違いない。 常連さんは仲間で訪れおしゃべりを楽しんでいく人が ほとんどだ。「唯一の贅沢」と言って、 子どもを保育園に送った後、一杯の珈琲を一人で 心ゆくまで味わう主婦もいる。

 久志さんは「ここでは皆さんが自然体で ゆったりと過ごしてほしいのです。私自身も 自然体でがんばっていますから」と言う。しかし、 「どんな珈琲豆でも新鮮さが命」と午前中は 珈琲豆の焙煎に専念している。おまけに、 久志さん自ら配達している。 珈琲道を極めるため、日々ご多忙なのだ。

 久志さんは、お客さんにおいしい飲み方の アドバイスを求められれば応じるが、 「お客さんが喜んでもらえる珈琲が一番」と いうスタンスなので「こういうように飲みなさい」なんて 一切言わない。その替わりにとでもいうべきか、 ゆったりと静かに過ごしたい お客さんのために心地よいBGMを店内で流している。

 そうそう、こういうエピソードもあった。 沖縄でキャンプをしている有名な野球選手が 店を訪れたことがある。その時も 久志さんは「プライベートでいらしたのだから」と あえて声をかけなかったそうだ。私が これから先一躍有名人になったりしたら (「そんなことはゼッタイないってば」という王スタッフの ツッコミが聞こえてきそうだが・・・)、その時は 「珈志の木を私の隠れ家的存在にしてしまおう」なんて、 ひそかに思っている。その前に、「沖縄王」の原稿執筆が 煮詰まったら、「珈志の木」を訪れよう。 だって、ここは女性一人でも気軽に入れ、 ゆったり出来るお店なんだもの。

 そんなことを久志さんに話すと、 「その時は邪魔しませんよ」と、またまた優しい表情で おっしゃった。だけど、ユンタクーの私は 自信がある。せっかく久志さんがそっとしてくれているのに、 私の方から「久志さぁん、聞いて、聞いて」って感じで喋りだす はず。なんてったって、久志さんはとっても聞き上手な方なのだ。常連さんの中 には老夫婦もいらっしゃるそうだが、 その方々から「お孫さんの話を聞くのも楽しみなんですよ」と おっしゃっていた。珈琲の湯気の向こうに久志さんの 優しいまなざしがあれば、やっぱり、私だって安心して喋るはず。一緒にお店を 切り盛りしている奥さんの笑顔も とても温かだったし、スタッフの女性も親切だ。 久志さんが中部地区を中心に珈琲豆の配達に出かけて お留守の時も、穏やかで温かなお店の空気は変わらない。

 だから、私は自信がある。いつ訪れても、 おいしい珈琲を味わいながら、安心して喋って いるはず。あ、でも、他のお客さんに邪魔にならない程度で 喋ることくらい心がけます。もちろんです。 有名人のあなたも、原稿執筆に煮詰まった 「沖縄王」スタッフも、おいしい珈琲をゆったりと 味わいたいあなたも、「珈志の木」の扉を 安心して開いてくださいね。(S)

メニュー

珈志の木ブレンド 400円
モカブレンド 450円
マイルドブレンド 450円
キリマンジャロブレンド 450円
コロンビアブレンド 450円
マンデリンブレンド 450円
ブルーマウンテンブレンド 500円
ヨーロピアンブレンド 450円
アメリカン 400円
アイスコーヒー(モカ) 400円

ブルーマウンテン 600円
トラジャ 550円
モカ 500円
キリマンジャロ 500円
ブラジル 500円
コロンビア 500円
マンデリン 500円
ハワイコナ 550円

ウィンナーコーヒー 550円
カフェ・オ・レ 550円
カフェカプチーノ 550円
ホットモカジャワ 550円
サンフランシスココーヒー 550円

ホットティー 400円
アイスティー 400円
ミルクティー 400円

オレンジジュース 400円
グァバジュース 400円
グレープジュース 400円
トマトジュース 400円
レモンスカッシュ 400円
ソーダ水 350円
うめジュース 400円
カルピス 350円

アイスココア 400円
ホットココア 400円

コーヒーフロート 500円
クリームソーダ 500円

アイスクリーム・ブルーベリー 450円
アイスクリーム・ラズベリー 450円

ケーキセット(以下のケーキ・飲み物付) 600円
ベイクドチーズケーキ
ショコラケーキ
抹茶チーズケーキ
レアチーズケーキ

ドーナッツセット(ドーナッツ・飲み物付) 500円





お昼のメニュー(11時〜午後4時・夏期のみコーヒーゼリー付)
ホットサンドセット(以下より選ぶ・飲み物付) 600円
チキンカツサンド
エッグチーズサンド
ハムチーズサンド
ポテトツナサンド

パスタセット(以下より選ぶ・飲み物付) 650円
和風スパゲティー
ボンゴレスパゲティー
ツナスパゲティー
ミートソーススパゲティー
ナポリタンスパゲティー

ハンバーグセット(トースト・飲み物付) 650円

午後4時〜午後9時のメニュー
トーストセット 500円
シナモントーストセット 500円
ホットサンドセット(ポテトツナサンド) 600円

珈琲豆・販売価格(200グラム)配達・郵送可
珈志の木ブレンド 700円
モカブレンド 760円
マイルドブレンド 760円
キリマンジャロブレンド 760円
マンデリンブレンド 760円
ブルーマウンテンブレンド 1000円
ヨーロピアンブレンド 850円
アメリカン 700円
アイスコーヒー(モカ) 800円
ブルーマウンテン 1400円
トラジャ 1000円
モカ 800円
キリマンジャロ 800円
ブラジル 800円
コロンビア 800円
マンデリン 800円
ハワイコナ 1200円
グァテマラ 880円
メキシコ 800円
ガヨマウンテン 1500円

そのほか、珈琲カップなどを店内で販売中



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