4級小型船舶操縦士に挑戦!<前編>

 沖縄に移住してからずっと「ジェットスキーに乗りたい」と 言っていた連れが、4級小型船舶操縦士の免許取得に 向けて始動した。彼の操縦するジェットスキーに乗って 沖縄の海を自由自在に“走り回る”日を夢見ながら、 応援の意味を込めて「免許が取れるまで」を レポートしたいと思う。

 4級免許を取得すると、5トン未満の小型船舶(水上オートバイを 含む)に船長として乗船でき、楽しめるマリンレジャーの範囲が 広がる。同時に海上での責任は重大になるので、 免許取得を通し、操船技術とともにさまざまな知識を 身に付けなければならない。

 まず新聞広告で免許取得のための講習会を やっているところを探した。広告にはだいたい 「ボート免許・募集」などと大きく書かれている。 いくつかの候補の中から選んだのは、 那覇新港にある沖縄マリンだ。 比較検討した結果、受講料が一番安く、対応も良かった。 料金は学科・実技講習、試験料、試験申請料、教材費込みで 5万円だ。

 電話で講習の予約を入れる。 平日の3日間(夜間1日3時間)コースと日曜の1日(9時間)コースが あり、日曜の方は月1回しかない。 日程はすでに決まっているので、 自分のスケジュールに合うコースを選ぶ。 連れは日曜のコースを選び、2月10日に受講した。

 受講日までにいくつか書類を揃えなければならない。 本籍の記載されている住民票抄本、 証明写真7枚、そして予備身体検査証明書だ。 身体検査は沖縄マリンから指定された 仲地内科クリニックで受けた。すでに用紙が揃っており、 視力と聴力、問診のみの簡単な検査だ。すぐに終わる。

 これらの書類を受講日に提出する。 講習は午前9時からスタートした。

 学科実技教本と学科試験問題集を1冊ずつ、それにロープ1本を 教材として渡される。この日の受講生は3人と意外に少なく、 他の2人は女性だった。

 試験に出る問題を中心に、 100ページほどの教本を一気に学ぶ。 小型船の船長の心得から船舶の種類、 構造、設備、航路標識、コンパスや海図の見方、 そして法規などなど覚えることはたくさんある。

 特に法規は難しい。車でいえば道路交通法の ようなものだが、車と違って私たちにとっては 日常的でないだけに初めて知ることばかりだ。 例えば車でいうウィンカーの役割をする「灯火」は、 昼間と夜間でやり方が違う。

 ロープワークも学んだ。 船を停泊させる時に使うなど 重要な作業だ。ロープの結び方は11種類あり、 すべて覚えなければならない。家に帰ってからも、 ロープを細長いゴミ箱にくくりつけたりして復習した。

 1日講習は午後6時に終了した。 2週間後に学科試験があり、 それまでは「独学」である。学科の講師いわく 「講習を受けたからといってすぐに合格できるわけではない」そうだ。年々海上 での事故が増えているため試験も難しくなっている。自分できちんと勉強しない とそう簡単に免許は取れない。

 時間的には短い。それだけに「車の免許を 取るより難しい!」と、 連れは問題集にかじりついている。 学科試験に合格しないと実技講習を受けることができない。 これから試験までの2週間は猛勉強の日々となる。 (沖縄王・伊藤珠央)
<後編につづく>

沖縄マリン
電話:098−860-7171






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